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Our client interview

イノベーション創出施設
“ファンタステックラボ”の取り組みを
東海旅客鉄道株式会社さまに聞く!

左から弊社副代表出口、東海旅客鉄道株式会社事業推進本部櫻井課長代理、滝澤担当部長

東海旅客鉄道株式会社(以下JR東海)さまは鉄道事業に加え、沿線都市と移動の価値を向上し、人々の豊かな暮らしを実現することを目指して、鉄道以外の事業にも取り組んでいます。今回JR東海では市民がワクワクするイノベーションの創出促進とそれによるリニア中央新幹線沿線地域の魅力、沿線都市の価値の向上を果たすべく、相模原市にイノベーション創出促進拠点を新設。ハッチアンドエマージ社と取り組みを進めています。

 

お取組みの背景や課題、ハッチアンドエマージ社(以下H&E社)との取組みを決めた理由や現在の状況について、事業推進本部の担当部長の滝澤さま、課長代理の櫻井さまにお話を伺いました。

プロジェクトへの期待は大きいが、JR東海だからこそできるイノベーション創出促進の理想形の言語化に苦慮

 貴社の事業概要について教えてください。

滝澤氏: 弊社は、東京、名古屋、大阪間を結ぶ日本の交通の大動脈である東海道新幹線、名古屋・静岡地区の都市圏輸送を中心とした12線区の在来線の運営を担うとともに、鉄道事業との相乗効果が期待できるさまざまな事業を展開しています。

 

― 現在お二人が所属している部署のミッションについて教えてください。

滝澤氏:事業推進本部では沿線都市と移動の価値を向上し、人々の豊かな暮らしを実現することを目指して既存事業のブラッシュアップや新規事業の創出をミッションとしています。 

 

― 今H&E社と行われている取組みを教えてください。

櫻井氏: 2024年3月25日に開業するイノベーション創出促進拠点「FUN+TECH LABO(ファンタステックラボ)」のブランディングのサポートをいただいています。拠点として魅力的に思っていただけるコンセプトづくりから、それを体現するサイトデザインやヴィジュアルイメージ、施設の門構えの装飾から備品デザインの製作など、限られた予算の中でアウトプットを最大化するためのご提案を多数いただいています。

 

― どのような課題から外部のパートナーの活用を検討されたのでしょうか。

櫻井氏:拠点を創るプロジェクトは発足したものの、入居者や利用者にどのようなベネフィットを提供したらよいか、どのような拠点にしていったらよいかといった方向性の部分が白紙に近い状態だったんです。一方で拠点開業の大まかなスケジュールは決まっていたので、とりあえず前に進めたいという状況で、まずはホームページの作成から、ハッチアンドエマージさんに相談しました。

 数ある外部のパートナーの中でもなぜH&E社をえらばれたのでしょうか?

櫻井氏:スケジュールがタイトな中でも一緒に良い仕事をしてくれそうな企業を探していたところ、縁があってハッチアンドエマージさんに依頼でき、施設が目指す方向性や「FUN+TECH LABO」という素晴らしいブランド提案をいただきました。一番大きかったのは、どのような取り組みをしていけばいいか、その上でどのような拠点にするのか、有識者にヒアリングに行ったり、先進事例の調査を行ったりして、我々の中に蓄積していたインサイトを丁寧にヒアリングして頂き、それを体現した提案を頂いたことです。我々が実現したかったことを本当に的確に表現してくれたため、迷いはありませんでした。また、今回のプロジェクトは大規模なプロモーションを行えないことが分かっており困っていたところ、限られた予算での使いどころを絞った提案を行ってくれたため、効果的な予算の使い方ができました。

 

出口(H&E副代表):大変うれしいお言葉です。弊社としても要件定義は力をいれており、手戻りのないよう細かくヒアリングをさせていただき、背景や目的の認識を揃えたうえでのご提案を意識しています。また、戦略からデザイン、広告運用、備品のデザインまで、デジタルからオフラインまで一気通貫でサポートが可能なため、予算に応じてどこに注力すべきかをお伝えできることも強みの一つです。

 

櫻井氏:確かにかなり深堀りをされた記憶がありますし、我々の想いの根幹やステークホルダーの考えも含めて認識の齟齬はなかったですね。

 

出口:特に新規事業や新しくブランドを作る場合、チーム内で”なんとなく”共通している認識があったとしても、うまく言語化されないまま進んで、気づいたら方向性が大きくずれていたといったケースが多々あります。そういった状況下でプロモーションを行ってもうまく集客ができず予算をかけたがうまくいかなかったという結果に陥ってしまいます。まずはブランドのコアとなるエッセンスの言語化に力を注ぎ、その上で事業拡大に応じて広めるための予算を投じていくことをご提案しています。

滝澤氏:提案を聞いて我々がモヤモヤしていた課題を見事に言語化してビジネスに仕立ててくれました。これしかないと思いました。

 

櫻井氏:提案の前にブランディングに関する基礎的な講義をしてもらったことも大変良かったです。いくら提案がよくても、それを我々が経営陣に同じレベルで説明できないと実現できないこともあります。あの講義があったからブランディングの重要性も改めて認識できたし、その必要性を経営陣に自信をもって説明することができて経営陣も納得してくれました。

 

出口:「FUN+TECH LABO」の提案には自信がありましたし、それがJR東海という大企業で実現するためにどのようなハードルがあるか、決裁ルートなども事前に確認してプレゼンを準備したので、きっとご納得いただき実現できると考えていました。

FUN(楽しさ)とTECH(技術)が融合する場所という意味を込めて「FUN+TECH LABO」(ファンタステックラボ)というコンセプトが決定。コンセプト策定からロゴやVI施設全体、今後の情報の配信スケジュールまでH&E社が伴走に至る。

同施設のサイトや施設内ではコンセプトを体現するために、わくわくするようなデザインの英文字を展開。

クライアントと提案者ではなく、共同推進者

 実際に取り組みを始めてみて伴走体制はどのようなものでしょうか?

櫻井氏:提案がスピーディーで、なおかつ質が高かったので本当に助かりました。イベント時の備品の発注の際もタイトなスケジュールでの依頼となりましたが、ほぼノータイムで提案が出てきてびっくりしました。一般的な広告代理店であればあのスピード感はありえないです。上流のブランディングから下流の備品デザインまでこれほどのスピード感で出てくる広告代理店はないと思います。もはや広告代理店の枠にはおさまっていないですね。大企業でも新規事業の立ち上げ時は潤沢なリソースを使うことができないケースも多いので、こういった小回りがきく伴走はとてもありがたいです。また、提案も複数いただきどれも捨てがたい、どれも正しいという感想だったので、スピードと質、両面から満足です。 

 

出口:戦略部分だけではなくデザインやクリエイティブまで即時対応できることは強みの一つだと考えています。また、その際プロジェクトの背景や目的をディレクター、デザイナーまでしっかりと共有しているので、即時対応した際にもストライクゾーンから外れる提案がないよう心がけています。

ハッチアンドエマージのサポートの中で、一番ここがよかったという点がありましたらお聞かせください

滝澤氏:手戻りがなかったのは素晴らしいと思います。だいたい提案をもらうと、そうじゃないんだよなぁと思うことって少なからずあると思うんですが、今回はそれが全くなかったです。事前に根掘り葉掘り聞かれたので、我々が考えていることから組織の仕事の流れまで含めてよく見ているなぁという印象です。大企業、事業会社の動きを理解しながら動いてくれますね。だから提示が現実的だし、それでいてクリエイティブだったので後戻りなく効率的にプロジェクトを前に進めることができました。

 

出口:要件定義や決裁ルートの確認が不十分なことによって手戻りが発生したりなかなか実現まで至らないということはよくあるので、クライアントが置かれている状況、理想、課題、スケジュールなどを徹底的にヒアリングし、自分がクライアントになってこれから社内で提案・調整していくつもりで提案を考えるようにしているので、そう言っていただけてよかったです。

ずばり一言でいうならハッチアンドエマージは御社のチームにとってどのような存在でしょうか?

滝澤氏:まさにワンチームでした。チームメンバーが増えた感覚です。ビジネスライクではなく顧客課題を本気で解決しようとする熱意が伝わってくるので、クライアントと提案者という関係ではなく、一緒の方向を向いてプロジェクトを推進しているメンバーだと思っています。発注していないことまで積極的に提案やサポートしてくれたので、正直そこまでやってくれていいの?ということもありました笑

 

出口:入口はホームページのデザインというご依頼でしたが、我々は「FUN+TECH LABO」自体に魅力を感じていますし、我々の知見で少しでもプロジェクトの価値を高められるのであれば惜しみなくご提案をさせていただきます。社内メンバーには戦略提案だけでなく、事業会社で事業を企画・立案・実行まで経験しているメンバーもいるので、クライアント様が見えていない部分を現実的なビジネスの形としてご提案することで、プロジェクトの価値向上に貢献出来たらと考えています。

今後同施設ではイノベーション創発にむけた様々な取り組みが予定されている

― これからの事業に対する意気込みについて一言

滝澤氏:まだまだ「FUN+TECH LABO」は生まれたばかり、企業、行政、有識者の技術や知見を混ぜ合わせて、市民の皆さんが先進的でワクワクする未来を感じられるイノベーション創出促進に取り組みたいと考えています。相模原発のイノベーションで日本を元気に!大きな挑戦が始まります。

 

出口:普段から皆さまの情熱を私も感じていますし、だからこそ全力で応えていきたいと思っています。ビジョンの実現にむけて今後も走り続けましょう!

―ありがとうございました

【会社情報】

東海旅客鉄道株式会社さま

日本の鉄道の大動脈である東海道新幹線を運営し、リニア中央新幹線事業を推進。

沿線の都市開発事業も手掛ける。